健康診断の見かたを理解しよう!② ~検査項目を解説~
健康診断結果が届いたら、どこを見ていますか?
・ABCなどの判定?
・検査項目や数値?
・異常なし、異常あり?
健康診断結果は今の体の状態を示しているので、項目や数値が悪化するとどうなるのかを理解しましょう。
5大検査項目を解説します。
①BMI/腹囲
👉肥満(内臓型肥満)の疑いを調べる検査項目
肥満とは「脂肪組織が蓄積した状態」のことを言います。BMIが25以上になると肥満の指標になり、その中でも内臓型肥満は糖尿病や高血圧などの病気を発症するリスクが高くなります。
BMI:体格指数のこと。肥満度をチェックする指標です。
【判定基準】
BMI18.5~25未満・・・「普通体重」(BMI22は標準体重です。22が最も病気になりにくい状態と言われています)
BMI25以上・・・「肥満」
腹囲:おへそ回りを測定し、内臓型肥満かを検査する方法です。
【判定基準】
男性:85cm以上/女性:90cm以上
🟣こんな危険が!
⚠️内臓型肥満に加えて、高血圧・高血糖・脂質の数値の異常が2つ以上当てはまった場合のことをメタボリックシンドローム(メタボ)と言います。メタボリックシンドロームは動脈硬化を引き起こします。
⚠️この状態が続くと脳梗塞や心筋梗塞などの病気のリスクが高くなります!
➁高血圧
👉高血圧の疑いを調べる検査項目
血圧とは血液が流れるときに、血管にかかる圧力のことです。
最高血圧(収縮期):心臓が血液を押し出したときの血圧
最低血圧(拡張期):心臓が収縮した後に広がるときの血圧
両方または一方の数値が高いと「高血圧」となります。
【判定基準】
最高血圧(収縮期)130mmHg以上/最低血圧(拡張期)85mmHg以上
🟣こんな危険が!
⚠️血管がボロボロになってしまい、動脈硬化になってしまいます。
⚠️心筋梗塞・脳梗塞などで命に関わることも・・・
③血糖値
👉糖尿病の疑いを調べる検査項目
糖尿病とは肥満や不摂生な生活習慣などによりインスリンの量が不足し、働きが悪くなって正常に働かない状態によって、血液中のブドウ糖が異常に高くなる「高血糖」病気です。
空腹時血糖:血液中のブドウ糖の量を測定し、糖尿病か判定します。食事の影響を受けないように空腹時に行います。
【判定基準】
100mg/㎗以上
ヘモグロビンHbA1c(HbA1c):ヘモグロビンとブドウ糖が結合したもので、1~2か月の血糖の平均値が分かります。
【判定基準】
5.6%以上
🟣こんな危険が!
⚠️アルツハイマー病になる危険性やガンで命を落とす危険性が倍増します。
⚠️合併症によって色々なケースが起こります。
・失明してしまう
・人工透析が必要になる
・足の切断
⚠️糖尿病は治る病気ではありません。発症してしまったら、「高血糖」が続かないように治療や経過観察が必要になります。
④中性脂肪、コレステロール
👉の異常や動脈硬化の疑いを調べる検査項目
脂質異常とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)のバランスが崩れた状態のことです。
中性脂肪:増えすぎると肥満や脂肪肝、動脈硬化の原因となります。
【判定基準】
150mg/㎗以上
HDLコレステロール(善玉コレステロール):血管の壁に付着したコレステロールを運び去る役割があります。
【判定基準】
40mg/㎗以下
LDLコレステロール(悪玉コレステロール):血液中に増加したLDLコレステロールが血管の壁に溜まり、動脈硬化を進行させてしまいます。
【判定基準】
120mg/㎗以上
🟣こんな危険が!
⚠️血管が動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高くなります。
⚠️自覚症状がないので、命に関わる症状になって気付く場合が多いです。
⑤肝機能(AST、ALT、γ-GTP)
👉肝機能低下の疑いを調べる検査項目
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気がかなり悪化しても自覚症状が出にくいため定期的な検査が必要です。
AST(GOT)/・ALT(GPT):肝臓や心臓などの細胞に含まれる酵素です。肝臓や心臓に異常があると血液中の量が増えます。
【判定基準】
30 IU/ℓ以上
γ‐GT( γ‐GTP):肝臓の解毒作用に関する酵素で、特にアルコール性肝障害で数値が高くなります。
【判定基準】50 IU/ℓ以上
🟣こんな危険が!
⚠️食べ過ぎや飲みすぎで肥満や脂肪肝につながります。
⚠️長い年月に大量の飲酒でアルコール性脂肪肝を引き起こします。
⚠️アルコール性脂肪肝を放置していると、肝硬変や慢性肝炎などの命に関わる病気になります。
⚠️自覚症状が出た時には、病気がかなり進行しています・・・血液検査では体のさまざまな異常を調べることが出来ます。検査項目や判定基準から自分の体に何が起こっているのかを知ることで、病気のリスク回避につながります!
ぜひ、ご参考にしてください!😃
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